2013年3月17日日曜日

嬉しかったなーー。

最近、ある同僚の女の子と治療の空き時間に、一緒に脳解剖、画像の診方について勉強している。
もちろん私自身も彼女と一緒に改めて勉強のし直し。^^;


片麻痺の患者さんを担当しても、それがどこの梗塞なのか、そもそも梗塞なのか出血なのか、病巣は大脳なのか小脳なのか、大枠のことさえも確認せずに治療を始めてしまうことが多々ある同僚たち。。。

一年前に比べたらだいぶ改善したと思っているけど、まだまだ“リハビリの治療技術”以外のそういったことに興味や関心を持って勉強するところまではいかないみたい。。。
しかし、その彼女は、私の


「興味があるなら、毎日ちょっとずつ一緒に勉強していかない?」


という誘いに喜んで


「うん!いいの!?いつから始める!!??♪」


と嬉しそうに答えてくれた。


実はその子は実習生。

ただ、日本の実習とは全く違い、彼女のこの病院での実習期間は1年間。(日本では普通2ヶ月×2クール)
しかも、バイザーが付きっきりで指導するような日本の形式ではなく、完全に一スタッフとして患者をどんどん担当するし、治療費もとるし。。。


形式上はST(言語聴覚士)として実習にきた彼女だが、PT(理学療法)も行いながら、しかしスタッフからの指導なく、今までの実習や学校で習ったことを総動員して治療に取り組んでいる。
本当によくやっている。


来た当初(去年の5月)は患者さんとの関わり方や、社会人としての仕事態度、物の管理のことなど、学生とは言え問題に感じる部分はちょこちょこあったし、何度もぶつかったことがあったけれど、
でもとっても素直な子で、勉強熱心で、賢くて、これからステキなセラピストになるんじゃないかなーって思う子。



日本にも興味を持ってくれて、


「いつか日本に勉強しに行きたいなー」


って話してくれた。
その話をしてくれたときだった。


「なんで日本で改めて勉強したいって思ったの??」


そう聞いてみた。



「だってあなたが私に教えてくれるようなこと、日本だったらたくさん学べるでしょ??

今まで学校や前に実習で行った病院でも、あなたから教えてもらったことと同じようなこと習った気がするけど、全然頭に入ってない。

でも、あなたにいろいろ教えてもらうようになって、たくさんのことがとても印象強く頭に入るの。


だから今は何でもできるだけ勉強したい。」



そう答えてくれた。
めちゃくちゃめちゃくちゃ嬉しかった。



あたしの教え方がどうとかそういことじゃなくて、
ただ単に彼女の今の“学生として学校にいるのではなく、実習生として責任を持って病院で働いている”っていう環境や、リハビリに対する考え方や、その他のいろーーんなことが勉強に対する吸収力とか関心の大きさに影響している部分は大きいと思うけど、

でもそう感じることができたその時に、そのサポート役の一人になれていることが嬉しくて嬉しくてたまらなかった。

そして、少なくとも、彼女がリハビリを勉強していく中で、
私という“一人の日本人”
が存在していることを確認できたことが嬉しかった。





前に彼女が話してくれたことがあった。


彼女はずっと絵を描くことが好きだった。
だけど、高校卒業に向けて進路を決めなくてはいけなかったとき、親に

「画家としてやっていくにはあまりに不安定すぎる。」

そう言われ、しょうがなく他の道を選んだ。
看護の方面にするか、リハビリの方面にするか。どっちでもよかったと。てきとうに決めたと。


つまり、自分のやりたかったことを捨てて、なんとなく進んだ、別に興味もなかったこの道。



そんなスタートを切った彼女が、今は


「日本に行って勉強してみたい」


と思えるところまでリハビリにおもしろさを感じれてる。



そんな彼女に今あたしができることは、

毎日少しずつでも一緒に勉強しながら、

自分がリハビリを勉強していておもしろいと思ったことを一つでもたくさん伝えてあげて、

聞かれたことに、できる限り、わかる限り、応えていくこと。



あと9ヶ月ちょっと。

それを全力でやること。



そして、もしもしもしも、彼女がこの先、本当に日本に行く夢を叶えられる時が来たら、

いろんなとこ案内してあげて、おいしいものたくさん食べに連れて行ってあげて、日本語教えてあげて、一緒に遊ぶんだ!!!!!!!


こんな彼女に出会えたこと、


ここに来れた宝☆☆


もちろん、他の仲間とも、日々いろんな意味で(!?)がんばってます!!!!(笑)