2012年3月30日金曜日

お金の問題・・・・

この前、同僚と話していてビックリしたこと。。。


私はボランティアとしてこの国に来ているから、お給料というものは存在しないけど、JICAから月々「生活費」という形で支給を受けている。

だいたい月2000元(約26000円)。

住居は病院が用意してくれたものだし、病院内の建物だから光熱費もかからない。

野菜がめちゃくちゃ安いから(1週間分ぐらいどっさり買っても10元(約130円)かからないかも)、ぜいたくせずに過ごせばこの支給額でも全然足りる。


(・・・・・・・日本で飲みに行ってばっかりだった頃の生活費が恐ろしい。。。(^_^;)笑)


しかし彼ら(リハビリ師の同僚)の月々のお給料は、

500元(約6500円)前後。

1年目は生活資金がないからという理由で1000元(約13000円)だったらしいが、2年目からは多少貯金もできただろうという前提で、なんと減給(>_<)

ある女性の家賃は230元(約3000円)。つまり半分家賃にとられる。


そんな彼女の家はもちろんテレビもエアコンもないし、お湯も出ないし、トイレに行くには一つ階を上がって屋上のようなところに一度でなくてはいけない。
和式トイレの空間にシャワーがついている(中国南方はこういうスタイルが多いらしいが…)。つまりトイレが排水溝。。。

冬は気温もマイナスが当然のこの場所ではとても大変だろう。


そして、彼らの食費とかを考えてみた。。。
だいたい朝も麺ものとか肉まんみたいなの(だいたい一食2~3元ぐらい)を買ってきてるし、昼は食堂や外の店で買っている(だいたい一食6~8元)。

夕飯は作ると考えても…

・・・・・・ん?生活費足りなくない??



中国の他の地域では同じリハビリの職業で月5000元(約65000円)ほど(つまり10倍!!)もらってると聞いたこともあったから驚いた。。。

看護師さんも、夜勤あるのに大してお給料は変わらないと。。。


ボランティアとして来てる自分が、「生活費」として彼らの4倍の額をもらっている。
それでも決して余裕のある生活ではないけど、なんだか複雑な気持ちがした。。。



まだまだ経済格差が大きいという中国。
湖北省の第2の都市とも言われる比較的発展したこの町だが、そんな私のいるこの町でも、不思議な感覚をよくおぼえる。


病院から10分も歩けばきれいなデパートもあるし(中は日本のファッションビルと変わらないほどお店も入っている)、それ以外にも食べるところ、買い物するところがたくさんあってすごくにぎやか。
想像以上に何でもあるところ。
ちなみにマックもある♪(高くて行っていないが…笑)

若い子もおしゃれして(あたしの持ってきた服が地味に見えて仕方ない。笑)、楽しそうに食べ歩きしたりデートしたり。。。


でも病院の裏側に歩いて行ってみると、そこは石造りやセメント造りの古ーーーーい家が並んでいて、夜歩くのは怖くて無理と感じてしまうほど。
むかぁーーーーしの日本ってこんな感じだったのかなって思うような雰囲気。



患者サンの経済状況もホントにさまざま。

日本のように皆保険が存在していない中国では医療費がものすごく高いため、病院で受診すること自体できない人がそもそもものすごく多いのだが…

それに加えて、入院中の患者サンでも、「もうお金が払えないから…」と翌日突然退院せざるを得ない患者サンがとても多くいる。
つまりまだまだ回復の見込みバッチリでリハビリする価値十分な患者サンも、次の日出勤すると「退院したよ」…こんな状況も頻発。


一方でお金のある患者サンはもちろんいくらでも入院する。

昨日ついにICUから処方が出たということで
(聞くところICUからの処方は初めてだと!!まだ私の配属先の病院では「リハビリ科」そのものの存在があまり知られていない。)、
どれだけ超急性期の患者サンを診れるのか、少しドキドキして行ってみた。


しかし、そこに入院していたのは発症後半年(!!)経つ脳出血の患者サン。。。

気管切開していて、モニター管理も続いている。
入院後ずっとICUにいるとのこと。


高齢だし、意識状態もよくなく、もちろんすでに身体もガチガチで、リハビリによる回復はあまり見込めない印象だった。。。
同僚が言うにはきっとこの患者サンお家庭は経済的余裕があるのだろうと。
お金があるから、発症後半年経っても入院費のかかるICUにいる。リハビリもできず、ずっとICU管理を続けてきた半年。。。



日本にいた頃は患者サンの回復具合や生活環境に合わせて退院時期も検討できたが、
今は患者サンの経済状況や入院できる期間に合わせて、訓練も構成しなきゃいけないし、
福祉用具の利用に関しても、理解・普及ともにまだまだ。


でもたとえ短期間でも、少しでも効率のいいリハビリが提供できたら、患者サンやその家族のその後の生活は少しでも楽になるはず。

そのためには、まずこのリハビリ室のレベルや環境を少しでもいいものに変えていくしかない。



そうすれば、病院からもリハビリの価値・存在が認められて、同僚のお給料も今後上がっていったり……!?!?
(ちょっとデカいこと言いすぎた。。。笑)


中国のシステムを変えることなんか到底無理な話で、それに現時点で文句言ってても仕方ない。

その中でどれだけ最適な、最善なものを提供できるか。
日々考えて、日々実践していくしかないんだなーーー。
大変だ。。。笑


自分がいる2年のうちにとは言えない…
5年後、10年後……この国の経済事情が、みんなの生活事情が、医療事情が、そしてリハビリ事情がいいものに変わってるといいな。

勢いのある中国なら2年の間にも何か感じれるかもしれないな。

今はそんな未来に向けて力を尽くす。




中国も暖かくなってきて、梅やら桃やら杏子やらいろいろ咲いています♪


<一人花見>
桜に似てるけど、杏子の花らしい♪日本の桜はまだ満開までいかないかな…




 <私の町の青空…!?>
春になって、晴れの日が増えてきました。
「青空」というにはあまりに薄い色だけど、日向が嬉しい今日この頃♪病院の正面から撮ってみた!



<麻雀>
食事に行くと個室には円卓の横によく麻雀台が置いてあって、食事を待つ間みんなで遊ぶ。
さすが中国!!笑




<BBQ>
先週末は天気がよかったのでリハビリ科のみんなでBBQ♪
やっぱり味付け濃いし、油たっっっっぷりだったけど、おいしかったぁー!!



<夕日>
最近は仕事後に1時間ほど散歩して写真を撮るのが楽しみ☆この日の夕日はとてもきれいだった!!
病院の近くを流れる漢江というおぉーーーーーーきな川の向こうに沈んでいく夕日。

2012年3月18日日曜日

一つ乗り越えた…かな?

今週はある同僚との関係で一つ動きがあった。(とあたしは思っている…。笑)


ハッキリ意見したことが関係をいい方向に変えてくれた。
理解・把握、それにまずは徹することも必要ではあるけれど、徹しすぎるともったいないこともあるんだ。言わないことには動かないことがたくさんある。

そう思った。



私のリハビリの同僚は4人。
みんな経験1~3年ほどの若いスタッフ。(あたしも大して経験変わらないけど。。。(^_^;))

いちおうみんなリハビリに関する勉強をしてきていて(中国ではまだ「理学療法士」「作業療法士」…こういった資格は存在せず、地域によっては看護師さんや、資格のない人、リハビリの勉強をしていない人が治療を行うこともある現状…)、彼らなりの治療を進めている。


私からすれば、気になることばかり。。。


仕事の態度。
何を評価して何をもとに、何を目的にやっているのか見えない治療、機能訓練ばかりでADL(日常生活動作)の評価、指導はない。。。
どんな患者サンにも按摩(マッサージ)とROM(関節運動)と筋トレをやったら終わり。

それが終わったらベッドから起き上がらせて靴をはかせるのは家族の仕事で、歩行の介助も家族がするのが当然。
それが中国の(?)現在のやり方。



やっていることが全て悪いとは思わないけど、
せっかく治療しているのにもったいないなーって思うことばかり。。。


ただ、まずはどんな現状があるのか把握しようと思い、あえて口は出さず、彼らの治療の流れ、方法を観察し、中国の医療事情について情報収集するに留めていた。




そして、ある男性の同僚。。。

彼はもともととても明るい性格で冗談もよく言うし、おしゃべり大好き。
興味あることにはきっと全力になるタイプなんだろう。

医者の資格をとってリハビリDrになりたいと言って今勉強をがんばっている。
普段も興味があることにはグングン首を伸ばして聞こうとする。


ただ、その分、興味がないことにはその態度を全面に出してくる。

最近私はスタッフからのリクエストで、毎朝職場のスタッフ(Drやナースも一緒に)に日本語を教えているのだが、
彼は「別に日本語必要と思わないから」とボソッと言って、参加はするものの全く聞いていないのを知っていた。

でもそれは個人の自由。「まぁいいでしょ。しょーがない!!」、そう思って気にしていなかった。


しかし、彼の中国語の発音は、私からすると科内でNo.1と言っていいほど聞き取りづらい。。。
方言の影響だと思うが…

そのせいで、赴任当初から簡単な言葉でもいつもいつも聞き返す必要があった。
筆談を交えて話してもらうようにお願いしていたが、彼もそれが面倒だったのか、
徐々に彼との会話は減っていた。

話しかけても「俺が話すと彼女は聞き取れないからお前話して」と他の同僚に声をかけ、私とのコミュニケーションを拒むようなこともあった。。。
そんなことを言っているのは何となくわかったから、苦しかった。

そんな彼の行うリハビリの治療は、私にとってはやっぱり「もったいない」と思う内容だった。

でも彼が具体的に何かを私に聞いてくるわけでもなかったし、彼の治療について深く話す時間もなかった。


そんな毎日が続いて、どうやって彼らと話をするのが一番いいのか、何から話すべきか。
彼らのやり方を否定するわけではなく、でもよりよい方法を伝えるにはどうするのが最善なのか・・・
私の今の語学力ではうまく伝えきれないし。ずっとモヤモヤしてた。



いろんなことがわからなくなって、急に気分が落ち込んだ日があった。頭を使いすぎて疲れたし、なんだか全てが嫌になってた。
その日は特にその彼とのコミュニケーションもうまくいっていなかった。


それを感じたのか、その彼ともう一人の女性スタッフが「今日なんか元気ないよ?何かあった?」と声をかけてきた。
笑顔がないと。。。


思っていることはあったけど、どうしていいかわからず、「何でもないよ!平気!」と逃げてはみたが、隠しきれないこの不安定な気持ち。


彼は私を別の場所に座らせ、「とにかく話して、なんでもいいから」と言ってくれた。



すごく迷ったけど、
もう何でもいいや!!と思って全部話してみた。

彼らのやっているリハビリはどの患者さんに対しても同じように見えて、何を目的にやっているのかが私にはわからないと。
ただ、今はみんなのやり方をまずは知りたいと。



すると彼は「僕もそう思っている。どの患者さんにも変わらないんだろ?でも僕はここに来たときにそれを習ってしまったから、他の方法を知らない。だから教えてほしいんだ」と。

そう言ってきた。

とても意外な答えで、でもとてもとても嬉しかった。
筆談を交えながら、ちゃんと言葉を発して説明してくれた。私とのコミュニケーションに一生懸命になってくれた。


その直後に来た彼の患者さんを一緒に診ることにして、一つ一つの治療に対して、私が思う部分、私だったらこうする、と全部説明してみせた。
彼は必死に聞いてくれ、彼の治療に取り入れようとしてくれた。


そして治療が終わると、「日本語で“謝謝”ってなんていうの?」と、全く日本語に興味を見せていなかったはずの彼が聞いてきてくれた。
教えると彼は

「ありがとう」

と日本語で言ってきてくれた。
「これからもこうやって今日のように教えてね」と。いつもの明るい元気な顔を私に向けてくれた。



彼らの考えや今まで積み上げてきたものに私が口を出して急に入り込んでいくことに対して、慎重になりすぎてた部分があったのかもしれない。

最終的にいろんなことを効率よく進めていくために
「まずは把握」
ってなんか型にハマってやってたけど、それも悪いことじゃないけど、動いてみれば意外と事が速く進むこともある。

この塩梅が難しいんだけど、
でも彼との関係はそれ以来少し変わったと思う。


そんなプラスがあるだけでも大きなこと。今の自分にとっては、とっても大きな…一歩。


まだまだ気になることはいっぱいで、優先順位をどうつけるか、迷うことだらけだけど、
でもこうやって進んでいくんだなって、
この一件をもって感じることができた。




 どっと疲れたその日は、甘いもの買って帰って自分を癒してあげました♪♪笑





リハビリ室①
小さなリハビリ室で、ベッドもなんと2つしかない、環境はまだまだです。。。




リハビリ室②
立派な機械だけ入って、使用用途は適切じゃない。
バランスボールもあるけど、ショボショボになった状態で放置されてます。




 朝の日本語教室
50音を教え終わって、最近は簡単な文法に入ってます。



病院の近くの川辺からの夕焼け
綺麗なんだけど、なんせ空気が。。。残念極まりない。。。

2012年3月11日日曜日

日本を離れて2ヶ月。。。


いつか始めようと思ってずっとできていなかったけど、今さらながらやっぱり始めることにしてみたブログ。


この生活がどんなふうに自分に影響するのか、何が変わるのかわからないし、何も変わらないかもしれないけど、でもきっといろんなものを日々感じている2年間を書き留めておけたらいいな。
そして、日本のみんなや、世界でがんばってる同期のみんなに、せっかくだからあたしの姿を伝えてみようかと…(^^♪




中国に来て2ヶ月。
初めておりたった中国で感じたこと。印象。

・やっぱり人多い。。。
(あたしの任地が省の中では栄えた場所だからなのか?)

・大気汚染やっぱりすごい。そのおかげで青空なし…
(これ一番のストレスかも。北京はまだマシです)

・クラクションうるさい。
(笑。わかってる!!ってっていうぐらいジャンジャン鳴らす。夜中もブーブー)

・やっぱり話すの速い。ものすごく速い。

・野菜安い!!果物結構おいしい!!
(果物好きじゃないあたしもハマりつつある…)

・男も女も関係なく痰吐く。ゴミその辺にポイポイ捨てる。でも掃除のおばちゃん・おじちゃん達がんばって次の日には無くなってること多い。

・自分にとって身分がわからない人(関係がない人)への対応は大ざっぱ、適当。
(店員さんの対応とかは特に)

・でも知り合ったら、仲間だと思ったら、いくらでも助けてくれる。恐縮人間の日本人が恐縮しないわけがないぐらい。笑。

・子供の声が異様に可愛い♡♡
(みんなが声変わりしてるんじゃないかって思うほどなんか異様に可愛い)

・小っちゃい子はみんなズボンのおしり部分が破ってあって、すぐおしっこできるようになってる。(つまりおしり丸出し☆)これがめちゃくちゃ愛らしい(*^^)v笑

・順番の精神なし。
(並ぶかどうかっていうより、とにかく早く手出したもん勝ち、早く獲得したもん勝ち)

・でもバス、電車での高齢者、障害者へ席をゆずる気持ちの強さ!!半端ない!!
(あたしが立ったときには他の人がもう声かけてる。)





まだまだあって書ききれないんだけど、正直に正直に言うと、最初の印象はあんまりこの国を好きになれそうなものじゃなかった。「やっぱりな…」って思うこともいっぱい。

でもその中でちょこちょこ見えてくるいいところ。

気になってしまうこと、気に入らないことを無理に自分に取り入れようとしたって無理に決まってる。
だから、合わないことは合わないことで仕方がない。
でもその中にきっとある素敵なところや、プラスにとらえさせすれば解決することを見ていけたらいいと思う。


こっちに来てすぐの時に比べれば、あたしの中国語も少しは通じる部分が出てきたのか、同僚との会話も増えてきて、笑って話ができることも増えてきた。



仕事に対する考え方、リハビリっていうもの自体の考え方・進め方もやっぱり違って、どう関わっていくのが一番いいのか、まだわかんないけど・・・
でも「まずは相手を理解することが大事」って最近改めてホントだなって思う。

受け入れられるかどうかはその先で、まずは把握・理解。

少しずつ彼らの考え、現状が見えてきたから、そしたら今度は私のやり方・考え方、日本のやり方・考え方を見せてみようと思う。そこで興味持ってもらえたらこっちのもん!!


なんだかマジメな文章になっちゃったけど、つまりは正論で固めて動くしかない今の自分なわけです。
感情むき出しにしたらすごいことになってしまうだろうなってよく思う。笑。


まぁでも、

ちょっと風邪ひいたりはしたけど、基本的には元気でやってます。

たくさん泣いたけど、目こすらないようにして、目は腫らさずに翌朝仕事行ってます。笑。

おそろしいほど寝言を言うようになって(目は覚めずにしゃべってることに気づく、口だけ夢遊病みたい)、眠りが浅いってこういうことなんだって感じることもよくあるけど、お昼寝でカバーして乗り切ってます。笑

そして、みんなと連絡とることで元気もらってます。


ブログ、ぼちぼちやってきます☆
慢慢来!!!!!!