2012年5月31日木曜日

勉強会のリアクション。

5月10日、月一回ある科内の勉強会の5月の担当になり、Drやみんなが普段よく聞いてくる日本の医療・リハビリ事情、病院環境について改めて紹介した。

この数ヶ月で見てきた中国の事情を踏まえて、大きく違う部分や改善していったらよりいいんじゃないかと思うことを中心に。。。


約40分、パワーポイントを使ってもちろん中国語で。

まだまだ専門用語を自由に使いこなせるわけではないので、文字よりも写真を多くして(しゃべりが不十分でもどうにかなるかと思って。笑)。。。

できるだけ正確に伝えたかったし、できる限りみんなに理解してほしかったから、
事前に同僚(カウンターパートにあたるのかな)にスライドと原稿の中国語をチェックしてもらった。


2時間ぐらいかかったかなー。

いつもは時間になればすぐに「下班!!回家!!(退勤だー帰るぞー!!)」って職場をさっさとあとにする彼ら。

でもその日は彼は嫌な顔一つせずにゆっくりゆっくり聞いてつき合ってくれた。



「できるだけ正確に中国語使いたいから、もっといい言い回しがあったら教えてほしい」

って言ったけど、彼はあえて

「できるだけあなたの表現方法を使うべきだと思うよ。言ってる意味がわかればそれでいい。それがあなた達(日本)と僕達(中国)の認識の違いだったりするかもしれないから、あなた達の表現の仕方、考え方をそのまま表現して僕たちはそれを理解するべきだ」

って言ってくれた。


結果、みんなはとっても熱心に聞いてくれて、日本の環境や方法に対して興味を持ってくれて、取り入れられる部分に関しては、今後導入していきたいと感想を言ってくれる人も多かった。


もちろん中には
「日本は環境がいいから。こことは違いすぎるから今はどうしようもない。内容自体は大して変わらないんじゃない?」
と受け止める看護師さんもいた。

「伝えきれなかったなー」と思いつつ、「いや、一回で理解してもらおうっていう方が無茶なんだ」って自分に言い聞かせた。



環境の問題・・・たとえば、

訓練用のベッドが少ない、
訓練用具が少ない、
OT用の作業テーブルもない、
ST室なんてもちろんない、
杖や装具も揃っていない、
廊下は狭いし手すりはない、
病室のベッドは鉄パイプの患者サンには高すぎるパイプベッド、
病棟のトイレは2個しかなく、和式、段差もある
お風呂(シャワー)はないから患者さんは入院中一回も入れない
病院食がなくて、毎食家族が用意するから、栄養管理や食形態の管理も不十分
・・・・・・

そして制度上の問題(保険制度の違い)、経済的な問題・・・



これらはたしかに今変えられることじゃないし、時間がかかることかもしれない。


ただあたしが伝えたかったのは、他にも今の環境下で変えられること、すぐに動き出せることがたくさんあるってこと。
主任をはじめ、大部分の人にはそれが伝わったかなって、ちょっと手ごたえも感じることができた。

あとは、普段じっくり話す時間もあまりない看護師さんにも、あたしが日本でどんなことしてきたのか、どんな病院にいたのか、知ってもらえる機会になってよかった。



問題はこれから。
実際に動き出していくのにはまたエネルギーが必要なわけで。。。
興味は持ってくれても実行にとりかかるには、もう一段階踏ん張らないと。


6月はそれらの始動を本格的にできたらいいな。





【勉強会】
原稿ガッツリ読みすぎ。笑
でもスライド「色使いもきれいだね!!すごく見やすかった!」って褒めてもらいました♪

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